屋根の塗装は、マンションやアパートといった賃貸物件の外観をきれいに見せることだけではなく、雨などから建物を守る重要な役割をもつ工事作業のひとつです。しかし、本当に屋根塗装が必要なのかよくわからないとお悩みではないでしょうか。​

そこでこの記事では、屋根塗装の重要性や実施する効果についてわかりやすく解説します。また自分でDIYせずにプロに任せるべき理由や、工事を依頼する際にかかる費用相場も紹介しているので、アパートやマンションの屋根塗装をする参考にしてみてください。

屋根塗装とは？

屋根塗装とは、屋根表面に塗料を塗布することで、屋根本体の劣化を防ぐメンテナンス工事のひとつです。主に劣化した屋根材の保護や、時間の経過とともに強度が下がってしまう建物全体の寿命を延ばす目的で実施されます。

また、対象となる屋根の種類はさまざまで、スレート屋根や金属屋根（ガルバリウム鋼板・トタンなど）といった屋根材はもちろん、セメント瓦などの凹凸のある屋根にも塗装するのが一般的です。

特に、築10年以上の住宅・アパートに住んでいて、屋根の色褪せや雨漏りが気になる方におすすめします。

屋根塗装がもたらす3つの効果（防水・断熱・美観）

屋根塗装をすることで、得られる効果を3つまとめました。

主な効果	実施するメリット
防水性の向上	・雨漏り防止、ひび割れからの水の侵入を抑制 ・雨風に強い状態を維持
断熱性の改善	・遮熱塗料の採用で、屋根表面の温度上昇を軽減 ・室内の冷房効率も向上
美観の回復	・コケや汚れを除去し、見た目が美しくなる ・アパートの空室対策にも効果的 （きれいだと入居されやすい）

一言で表すと「劣化を防ぎ、建物を丈夫かつきれいで快適なものにする」のが屋根塗装の役割です。

国土交通省が公開している「長寿命化修繕計画ガイドライン」でも、修繕項目として挙げられているため、建物を長く維持し続けたいなら屋根塗装は欠かせない工事のひとつだと言えます。

また環境省では、塗料の断熱性について実験が行われており、以下のように塗装をしている部分の表面温度が最大7℃（夏場）ほど減少できることがわかりました。この実験結果も含め、塗装には建物の快適性を高める重要な役割があると言えるでしょう。

そのため、もし屋根を塗装せずに劣化させてしまうと、太陽光や雨の影響で建物に悪い影響が起こるかもしれません。高所で見過ごしやすい場所ですが、ぜひこの機会に屋根塗装を検討してみてください。

屋根塗装は本当に必要？しないとどうなる？

屋根塗装に対して「色を塗るだけだから意味ないのでは？」「不要ならお金をかけたくない」と考えている人も多いでしょう。ですがじつは、屋根塗装には建物で発生するさまざまなリスクを起こりにくくする効果があります。

アパートや賃貸物件のオーナーは、空室対策や長期的な維持管理の観点からも、屋根塗装の必要性を見過ごせません。よってここでは、屋根塗装をしないと起こるトラブルや、早めに塗装すべき建物の「状況」についてまとめました。

屋根塗装をしない場合に起きるリスク（雨漏り・下地腐食など）

屋根塗装が剥げている状態を放置していたり、そこから再塗装をせずにいると、以下のような深刻なトラブルが発生する恐れがあります。

• 雨漏りによる天井シミ・クロス劣化
• 屋根材のひび割れ・浮き
• 屋根下地（野地板・垂木）の腐食

出典：国総研「各種屋根葺き材による経年変化事例調査」

特に木造住宅や鉄骨造アパートでは、建物の主要部への水分浸透が構造の劣化につながります。修繕が遅れるほど工事規模も大きくなり、費用負担が増大するため、定期的に屋根塗装を実施するのが望ましいです。

また、屋根の劣化によって起こる雨漏りについて詳しい修繕情報を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

アパートで雨漏りが発生！何が原因？修理にかかる費用や予防策を紹介【2025年オーナー向け】

築年数・劣化サインによっては早期施工が必要なケースも

アパートやマンションに、以下のような症状が出ていないでしょうか。もしかするとそれは、早めの塗装を検討すべきサインかもしれません。

• 屋根表面が粉をふいたような「チョーキング現象」
• 苔や藻が発生している
• 塗膜の剥がれ、サビ、変色

出典：国総研「各種屋根葺き材による経年変化事例調査」

上記は、塗装・防水効果が切れ、水が溜まりやすくなって起きてしまうトラブルです。このまま放置すると、屋根材の裏側にまで雨水等が入り込み、建物内部に悪影響が及ぶかもしれません。

屋根塗装が必要な素材・不要な素材

屋根塗装は、建物の品質を維持する重要な役割をもつ工事ですが、すべての屋根材に実施するわけではありません。なかには、塗装が不要な屋根材もあるため、以下に屋根材ごとの塗装の必要性を整理しました。

屋根材の種類	塗装の必要性	備考
スレート瓦	必要	表面の塗膜が経年劣化するため敵的な塗装をする
セメント瓦	必要	素材自体が吸水性をもつため塗装すべきである
ガルバリウム鋼板	条件付き	初期塗膜が残っていれば不要な場合もある
粘土瓦（和瓦）	不要	焼き物で劣化しにくいため塗装の必要がほとんどない

例えば、粘土瓦を利用している一戸建て住宅などの場合には、屋根塗装が不要となります。対してアパートなどでよく使われている「スレート瓦」「ガルバリウム鋼板」などは、塗装を実施しなければ劣化が進行しやすいです。

そのため、まずは所有する建物にどの種類の屋根材が使われているのか、チェックすることからスタートしましょう。

アパート・マンションにこそ屋根塗装が必要です

アパートやマンションといった集合住宅では、戸建て以上に屋根塗装の必要性が高まります。
以下に理由をまとめました。

• 居住者数が多く、雨漏り被害が複数戸に影響しやすい
• 空室対策として外観の美しさを保つ必要がある
• 大規模修繕計画に沿った定期的なメンテナンスが求められる

特にスレート屋根やガルバリウム鋼板などを使用している場合、表面塗膜が劣化すると短期間で傷みが進行する恐れがあります。建物全体の維持管理費用を抑えることを考えても、計画的な屋根塗装が重要です。

屋根塗装を行うタイミングはいつ？

屋根塗装は、建物の築年数や使用されている塗料、屋根材の状態によって適切なタイミングが異なります。適切な時期を見極めるためには、以下より紹介する「塗料の種類」「メンテナンスのタイミング」についてまとめました。

屋根塗装のタイミングは塗料の種類と耐用年数で変化

屋根塗装に用いる「塗料」には、種類ごとに耐用年数が違っており、劣化スピードにも差があります。以下は、主な塗料の耐用年数の目安です。

塗料の種類	耐用年数（目安）	特徴
ウレタン系	約5～8年	汚れを防止するほか、施工しやすい塗料である
シリコン系	約8～12年	耐久性が高く、自由な色合いの塗料を選べる
フッ素系	約15～20年	塗装効果が長続きする
無機塗料	約20～25年	高額であるが長期間のに塗り替えが不要になる

つまり「費用を抑えるためにウレタン系の塗装材を使用した」という建物なら、最短5年ごとに劣化状況をチェックし、塗り替えを検討するのがよいでしょう。

また、国土交通省が公開している「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると全国のマンションでは、12～15年ごとに大規模修繕を実施していることがわかっています。

もし屋根塗装のタイミングを自分で決められないとお悩みなら、上記のタイミングにほかの工事も含めて屋根塗装を実施してみてはいかがでしょうか。

なお海沿いにある建物などの場合には、潮風によって劣化が進む「塩害」の影響を受け、上記の耐用年数よりも短い期間で劣化する場合もあります。上記の年数はあくまで目安ですので、環境要因で地域ごとに変化すると覚えておきましょう。（参考：国土交通省「機械工事塗装要領(案)・同解説」）

またアパートやマンション全体で実施する大規模修繕について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

アパートの大規模修繕とは？工事内容・費用相場・回避すべきトラブルを解説

屋根塗装のメンテナンスタイミング【定期点検が重要】

国土交通省では、定期点検を5年に1回ペース（構造物の場合）で実施すべきだとルールを決めています。建物も同様に、1年ごとの独自点検に合わせて、5年ペースで点検業者を呼んで建物の診断を依頼してみるのがよいでしょう。

もし塗装の劣化をすぐに発見したいなら「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」で解説されているように、点検の周期は1年に1回程度実施するのが良いでしょう。

日常的な清掃とあわせて行う点検や、1年に1回など定期的に行う点検により、不具合のある箇所を発見しましょう。早めに見つかれば、部分的な修繕による対応が可能なので、将来的なコストを抑える効果も期待できます。また、台風や地震などの後には、破損箇所等がないかを確認する臨時点検も実施するとよいでしょう。
引用：国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」

日常的な清掃のタイミングでも建物全体を見てまわることが推奨されます。

屋根塗装にかかる費用相場とその内訳

屋根塗装の費用は、屋根の面積・勾配・足場の有無・塗料の種類によって大きく変動します。以下にアパートの最小坪数の基準として用いられている「60坪（約200㎡）・一般的勾配・シリコン塗装」という条件で、費用相場とその内訳を整理しました。

工事内訳	単価の目安	費用相場 （60坪・200㎡）	実施内容
【STEP1】足場設置	700～1,200円/㎡	14万～24万円	屋根まで移動できる足場を設ける
【STEP2】高圧洗浄	100～300円/㎡	2万～6万円	屋根塗装部分をきれいに洗浄する
【STEP3】下塗り	300～600円/㎡	6万～12万円	塗装は3回に分けて実施する
【STEP4】中塗り	700～1,500円/㎡	14万～30万円	－
【STEP5】上塗り	700～1,500円/㎡	14万～30万円	－
【STEP6】足場解体	STEP1に含まれる	－	設置した足場を解体する
合計	2,500～5,100円/㎡	50万～102万円	－

具体的な費用を知りたい方は、複数社から見積もりを取るのがおすすめです。

神奈川エリアの塗装工事の無料相見積もりは株式会社マークにお任せください。

屋根塗装材の種類における単価の違い

屋根塗装にかかる費用は、利用する塗料の種類によって変化します。以下に主な塗装材の単価目安を整理しました。

塗料の種類	下塗り（円/㎡）	中塗り（円/㎡）	上塗り（円/㎡）	塗料の特徴
ウレタン系	300〜500円	600〜800円	600〜800円	柔軟性あり・コスト重視
シリコン系	300〜600円	700〜1,500円	700〜1,500円	耐久性とコスパのバランス◎
フッ素系	500〜700円	1,200〜1,500円	1,200〜1,500円	高耐久・長寿命。価格はやや高め
無機塗料	600〜800円	1,500〜2,000円	1,500〜2,000円	紫外線に強く超高耐久

上記の単価はあくまで目安となります。同じ系統の塗料でも、メーカーごとに単価の違いがあるため、詳しくは施工業者と相談しながら費用感を把握するのがおすすめです。

屋根塗装に利用できる補助金・助成金一覧

「屋根塗装の費用が高すぎる」とお悩みなら、自治体ごとに提供している補助金・助成金制度を活用するのがおすすめです。参考として以下に、神奈川エリアで提供されている制度一覧をまとめました。（2025年4月時点での情報）

• 横須賀市｜2世帯住宅リフォーム補助金（上限30万円）
• 三浦市｜三浦市住宅リフォーム助成事業（一律8万円）
• 大和市｜不燃化・バリアフリー化改修工事費補助金（上限10万円）
• 海老名市｜三世代同居支援リフォーム助成金（上限20万円～）

また、他エリアの補助金・助成金制度を調べたい方は、全国建築リフォーム協会の「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用するの便利です。指定エリアごとの制度をすぐ検索できます。

補助金や助成金を使えば、最大で工事費用の50％相当が助成されるケースもあります。費用面で不安がある方は、施工前に必ず確認するのがおすすめです。

屋根塗装の費用を抑えるポイント

屋根塗装は決して安い工事ではありませんが、本項で紹介する3つのポイントを押さえておけば、大幅な費用を削減できるようになります。工事にかかる負担を減らしたいなら、ぜひ参考にしてみてください。

【費用削減1】相見積もりで適正価格を比較する

屋根塗装の費用は業者によって大きく異なります。そのため初めて工事を依頼する方は、2〜3社以上から相見積もりを取って金額比較をするのがおすすめです。

参考として以下に、比較すべきポイントをまとめました。

• 総額と内訳（足場代・塗料代・諸経費など）
• 使用する塗料の種類とグレード
• 保証内容やアフターサポートの有無
• 補助金・助成金についてサポートしてくれる

もちろん費用を安く抑えることも大切ですが、工事内容の説明の丁寧さや提案力も重要な判断材料です。極端に安い業者には注意し、長期的な品質維持をみすえた選定を実施しましょう。

※極端に見積もりが安すぎる業者は、後から追加費用を請求してくる場合あり

【費用削減2】外壁塗装と屋根塗装をまとめて依頼する

屋根塗装を実施する際には、あわせて外壁塗装も依頼しておくと、足場にかかる費用を節約できます。

例えば、足場代が1回当たり15万円だったとしましょう。このとき屋根と外壁の塗装を別のタイミングで2回に分けて設置すると、30万円の負担が発生します。対して一括で施工すれば15万円分の節約が可能になるイメージです。

特にアパートや大規模住宅では足場の面積も大きいため、工事をまとめることで大きなコスト削減効果が期待できます。

また、外壁塗装について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

アパート外壁塗装工事の費用・期間の相場は？苦情をなくす対策や役立つ助成金も紹介【2025年】

【費用削減3】耐用年数の長い塗料を選ぶ

費用を抑えるために「価格が安い塗料」を選んでしまいがちですが、何度も塗り替える必要がある塗料は、長期的に見てコスパが悪くなることがあります。

そのため長期的にかかるトータルコストをみすえて費用の削減を狙いたいのなら、なるべく価格と耐用年数のバランスを考えて塗装材を選定するのがおすすめです。参考として耐用年数の違いを以下に整理しました。

1. ウレタン系（約5～8年）
2. シリコン系（約8～12年）
3. フッ素系（約15～20年）
4. 無機塗料（約20～25年）
   ※各メーカー（関西ペイント、エスケー化研など）の耐用年数の相場をもとに整理

「10年ごとに塗り直す」「20年持たせるか」といった考えが、将来のメンテナンス費用にも直結するので、予算を考慮したうえで塗料の検討を行うとよいでしょう。

DIY（自分で）vs専門業者｜屋根塗装はどちらがおすすめ？

屋根塗装を検討している方のなかには「費用を抑えるために自分で塗装できないだろうか」と考える方もいるかもしれません。ですが結論から言えば、屋根塗装のDIYは原則としておすすめできません。

ここでは、DIYでのリスクと、専門業者に依頼するメリットについて解説します。

基本的に屋根塗装のDIYはおすすめしません【危険ポイント】

屋根塗装は一見シンプルに見えて、高所作業・専門知識・適切な塗装手順が求められる工事です。以下のような危険ポイント・リスクをともなうため、個人が安全かつ正確に作業するのは非常に難しいと覚えておきましょう。

おすすめしない理由	注意点
高所作業による転落事故の危険性あり	足場の設置は法律で義務化されており、個人で安全に組むのは不可能に近い （参考：厚生労働省「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」）
適切な下地処理・塗装工程が難しい	高圧洗浄や下塗りの不足は、数年で塗膜の剥がれ・劣化につながる
塗料・道具の調達コストが想像以上にかかる	一般向けに販売されている塗料はプロ用に比べて耐久性が低く、結果的にコスパが悪くなる
施工ミスによる雨漏り・劣化リスクあり	保証がないため、ミスが発覚してもすべて自己責任となる

また、厚生労働省が公開している「令和5年（2023）人口動態統計月報年計」によると、家庭での転落事故によって死亡している割合が約17％もあることがわかっており、安全面からも推奨できません。

簡単にできるDIYではないため、安全や品質維持のためにも自分で屋根塗装をするのは避けるのが望ましいです。

効率的かつ高品質な施工はプロの専門業者に依頼しよう

専門の塗装業者に依頼すれば、高所作業の安全性確保・工程管理・保証対応がセットになっているため、結果的に費用対効果の高い施工が可能です。

以下に、専門業者に依頼するメリットをまとめました。

• 法令に沿った足場設置と安全対策を実施
• 高圧洗浄・下塗り・中塗り・上塗りの工程を正確に管理
• 耐久性の高いプロ仕様塗料を使用
• 施工保証（5年～10年）付きの安心対応
  ※万が一の再施工も安心
• 補助金・助成金制度の申請サポート

また、屋根塗装は見た目だけでなく、防水・断熱など建物の寿命に直結する重要工事です。適切な施工を確実に行うためにも、初期費用だけにとらわれず、信頼できる業者への依頼を検討することが賢明です。

屋根塗装業者の後悔しない選び方

屋根塗装は高額かつ専門性の高い工事だからこそ、信頼できる業者選びが非常に重要です。もし業者の選定を誤ると、仕上がりの質や保証対応に不満が残ることもあります。

そこでここでは、後悔しない業者選びのためにチェックすべき4つのポイントをまとめました。

【選び方1】特定エリアの実績が多い業者か

まず注目したいのが、その業者が施工対象地域に根ざしているかどうかです。

例えば、神奈川・横浜などの特定エリアで実績が多い業者（株式会社マークなど）は、その地域の気候条件や住宅タイプ、助成金制度などを熟知しており、地域性に合った適切な提案ができます。

また地域密着型の業者は、次のようなメリットがあります。

• 現地調査や緊急時の対応が早い
• 顧客紹介や評判が地域内で共有されやすい
• 長期的なアフターフォローも受けやすい

高品質なサポートを受けられるため、なるべく施工対象地域にある施工業者を選ぶようにしましょう。

【選び方2】無料見積もりに対応しているか

屋根塗装は工事の内容や屋根の形状によって費用が大きく異なるため、事前に現地調査・見積もりを取って比較することが重要です。

このとき無料見積もりに対応している業者を選べば、費用感を把握しやすく、相場と比べて適正かどうかを見極めやすくなります。

なお見積書には、次のような項目を明記してくれる業者だと安心です。

• 塗料の種類・耐用年数・使用面積
• 足場や高圧洗浄の費用
• 保証年数や施工期間
• 諸経費（養生・交通費など）の内訳

業者によって見積もりの品質に差があるため、信頼できる業者に相見積もり依頼するのもおすすめします。

【選び方3】相談時の提案が丁寧か

良い業者ほど、見積もり前のヒアリングや現地調査の段階から「なぜこの塗料が良いのか」「補助金は使えるのか」といった根拠を持って説明してくれる傾向があります。例えば、以下のような対応が見られたら、その業者は信頼しやすい業者だと言えるでしょう。

• 素人でも理解しやすい言葉で説明してくれる
• 強引な営業をせず、選択肢を提示してくれる
• 質問に対して明確に根拠を示してくれる

逆に、値引きばかりを強調してくる業者や、質問への回答が曖昧な業者は注意が必要です。なかには、悪徳業者も紛れています。

【選び方4】口コミ評判が良いか・多いか

自身で屋根塗装業者を比較できないとお悩みなら、比較の参考として口コミ評判をチェックするのがおすすめです。

過去の利用者からの評価は非常に重要な判断材料であり、実際の施工写真や顧客の声があると、工事の質や接客対応のレベルがよくわかります。主に、以下のポイントをチェックしておくと信頼できる業者なのかを判断しやすくなります。

• Googleマップや外壁塗装一括サイトでの評価点・レビュー数
• 具体的な事例（施工写真・ビフォーアフター）が公開されているか

また、口コミ評判はただ「多いだけ」の業者を選ぶのではなく「連絡がスムーズだった」「保証対応が丁寧だった」などの声があるか業者を見つけることが重要です。

屋根塗装の施工の流れ・日数

屋根塗装を初めて検討する方のなかには「どのくらいの工程があるのか」「工事に何日かかるのか」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。

よって、屋根塗装の一般的な施工フローと所要日数の目安、さらに雨天や季節による注意点についてわかりやすく解説します。

屋根塗装にかかる日数はどのくらい？

屋根塗装にかかる日数は、塗装面積・天候・使用塗料によって多少変動しますが、平均して5〜10日程度が一般的です。以下に、戸建住宅やアパートにおける標準的な工程と日数の目安をまとめました。

工程	内容	所要日数の目安
足場設置	安全な高所作業のために足場を組む	0.5～1日
高圧洗浄	屋根表面の汚れ・コケ・旧塗膜を洗浄	1日
下地調整	ひび割れ補修、サビ落とし、養生作業	0.5～1日
下塗り	密着性を高める下地塗装を実施	1日
中塗り	塗料本来の色と性能を活かす1回目の塗装	1日
上塗り	美観と防水性を仕上げる2回目の塗装	1日
乾燥・点検	仕上がり・塗膜の確認と足場解体前の点検	0.5日
足場解体	完了後、足場を撤去	0.5～1日

なお、集合住宅や屋根の形状が複雑な場合には、工程が1〜2日延びることもあります。

雨天時や季節による注意点

屋根塗装は屋外で行う工事であるため「天候」に大きく左右されます。

特に、雨天時や真冬・真夏などの極端な気候条件では、塗料の乾燥不良や工期の遅延につながる可能性があるため注意が必要です。

• 塗料が乾かず、塗膜剥がれやひび割れの原因になりやすい
• 工事が中断され、施工完了が予定より延びる場合がある
• 養生シートの管理不足による雨漏りリスクあり

なお国土交通省が公開している「平成27年度推奨技術」の資料によると、塗装は「湿度85％未満」「気温5℃以上」の条件下で実施することが推奨されています。

そのため、上記の条件にあてはまるなかで工事を実施したい場合は、梅雨・台風シーズン（6〜9月）を避けるのが理想的です。

屋根塗装についてよくある質問

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屋根塗装は建物を長く守るために欠かせない重要なメンテナンスです。

費用や施工のタイミング、安全性など不安もあるかもしれませんが、信頼できる業者と相談しながら進めれば、後悔のないリフォームを実現できます。

監修・執筆｜この記事は株式会社マークの編集チームにて作成しております。なお掲載している国・機関の情報は最新情報にもとづき適切に編集を実施しています。